けさぱさ!〜バンドマン辞めました〜

バンドマンに群がる女の子たちの駆け込み寺

工場勤務は2度とやりたくない〜初めてバイトをバックレた話〜

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皆さん、アルバイトはしっかりやっていますか?

ワタシがガッツリとバンド活動をやっていたころは
バイトをする時間さえもが、本当に惜しかった。

きっとバンドマンならみんなそう思っていますよね。
アルバイトの時間がなければ、フレーズを考えることも、練習することも、存分にできる。
営業(という名のバンドマン同士の傷の舐め合い行為=バンド仲間のライブに顔を出すこと)に割く時間も、たくさん取れるのに....。
って、毎日考えてました。

ライブの打ち上げに少しでも顔を出せば、朝まで宴会確定の日々。
帰って30分しか寝ないでそのままアルバイトに行くなんて、眠気もハンパなくてダルすぎる。
できることならギリギリまで、1分1秒でも長く、目を瞑っていたい

そこで天才的なことに気付いた当時のワタシ。

家から近い場所でバイトすれば、通勤時間のぶん眠れるんじゃないかな?

思えばこれが地獄の始まりだったのです。

工場アルバイト体験談

近所で求人発見


簡単な軽作業です。女性多し!

ある日、近所でこんな求人をみつけました。
そこは某大手の印刷会社。
デカデカと社名の入った大きな看板をかかげているビルがいくつも並んでいるような場所です。

とりあえず、
簡単な軽作業です。女性多し!
という言葉だけで、
THE•OLさん、という制服を身にまとい
大量のコピー用紙を持って移動してたら
廊下でそれをバラまいてしまい
通りがかったイケメンの社員さんが拾ってくれる
所まで
妄想 想像がつきました。

さっそく電話をすると、来週、面接に来てくれとのこと。

意気揚々とスーツをクリーニングに出し、決戦の日を迎えたワタシは
面接でビックリする事になります。

早いにも程がある


面接っていうから、てっきり
「どうしてこのバイトを選んだの?」とかそういった事を聞かれるかと思いきや

「こんにちは、人事の○○です。
いつから来れますか?

と、ナチュラルに初出勤の日にちを聞かれました。

近所で働く気マンマンになっていたワタシは
前のバイト先を速攻で辞めてニートになっていたため
「明日から来れます」
と答えると

「わかりました。では明日9時にロビーに来て下さい。」

と、速攻面接終了

3分どころか1分もたってないよね。
この短さ、
ウルトラマンも5回くらい面接受けられるよ

気合いを入れても誰もみない


というわけで、まぁ色んな疑問はありつつも、近所で働ける事にテンションのあがったワタシは
初出勤の日、慣れない作業でコピー用紙をバラまいてしまう可能性もあるので
いつイケメン社員に助けられてもいいように、
念入りにメイクをして会社を訪れたわけですが
ロッカールームで昨日の人事の人に
じゃ、ここで着替えてください
と渡されたのは
THE•OLという制服ではなくて、薄い水色の作業着


は?どういうこと?イケメンは?コピー用紙は?え?


と、脳内会議が始まったところで人事の人(以下、デーモン小暮に似てるから、デーモンさん)に
「あ、着替えたら、そこのマスク付けてくださいね〜」
という衝撃のヒトコトを突きつけられるワタシ。

マスクしたらメイクも隠れるじゃん!

デーモンさんの会社案内


「ここは第○作業場。主に〜〜をやっている場所です。そして○階が〜〜する所。ま、ここに来ることは殆どないけどね」
と、デーモンさんは社内の色々な場所を案内してくれました。
でも、ワタシにはその言葉が右から左へと流れていきます。

だって、イケメン社員どころかTHE•OLさんの格好をした人すら、一人もいないんですよ!
何なの?簡単な軽作業って?何するの?コピー用紙運ぶんじゃないの?

と、再び脳内会議が始まったところでデーモンさんが立ち止まる。
そして、「このひとが工場の責任者の○○さんです。」
と、目つきの怖いガテン系のオジさんを紹介してくれました。

え?今なんて言った?
工場?
ここオフィスじゃないの?

と、思ったけれど、とりあえず第一印象よくしなきゃ!
ってことで、ご挨拶。

「今日からアルバイトさせて頂く、けさぱさです!よろしくお願いしま…」
「え!?またバイト入ったの!?
何人入るんだよ〜〜〜〜


非常に迷惑そうな顔
デーモンさんも苦笑い。

こんなの、心折れますって(涙)

認めたくないけど


さすがに皆さんもお気づきかと思いますが
簡単な軽作業というのは工場のアルバイトでした。

ワタシの抱いている工場バイトのイメージって
ベルトコンベアで流れてくる部品に何かを取り付けるだけの同じ作業の繰り返し
だったんですが、まさにその通り。

ベルトコンベアで流れてくる袋の口を
ひとつひとつ手作業で閉じていきます。

これを8時間。ひたすら袋とじ
ずっと8時間。ひたすら袋とじ

仕事はシッカリ真面目にやるタイプのワタシ、
最初の頃は「いかに袋を美しく閉じるか」を自分の課題にし
袋とじに取り組んでいました。

しかし「もう30分たっただろう」と思って時計をみても
まだ10分しかたっていない、という現象
を、何度も繰り返すにつれて
袋とじに対して課題をもつ事も、「上手にやろう」という向上心を持つ事もやめ
無心で袋とじをするようになりました。

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囚人ごっこ


とにかく同じ作業を何時間もぶっ通しで続けるので
何度も精神崩壊を起こしかけました。

シーンとした作業場でワタシが
「やー!!!」って、
ダチョウ倶楽部の物まねをしたらみんなどんな反応するのかなぁ、とか、
もし
「ウンコぶりぶり〜!!!」
なんて言いながらその辺に脱糞したら
みんな笑ってくれるのかなぁ、とか、
どうでもいいことばかりを毎日8時間も、袋とじをしながら考えていました。

もはや寝ながら袋とじも出来るくらいに、身体に袋とじ技術が染み込まれてきましたよ。

でも、やっぱり、どうでもいいことばかりを考える日々にも飽きてきて、
これじゃまるで刑務所で働く囚人だなぁ〜なんて妄想を始めたところで
「あ!そうか!それならワタシは囚人だって思い込んで袋とじを楽しめばいいのか!」
と、新たな発見をしました。

さっそく、向かい側で袋とじをしている色黒で独り言の多いオバちゃんに「シャブ中」というアダ名をつけました。
そして、ワタシの右隣で袋に折り目をつけている太ったオバちゃんの事は「連続放火魔」にしました。

ワタシはもちろん、模倣班です。

ここから出所するのを目指して毎日頑張っているのです。


妄想と現実がゴッチャに


囚人ごっこは毎日続きました。
というか、囚人ごっこくらいしか考える事がなくなっていました

シャブ中は相変わらず独り言を言いながら袋とじをしていますし、
連続放火魔は今日も作業が遅いせいで
何度もワタシのほうまで折り目のついていない袋が流れてきます。

そして、今日も、12時のチャイムが鳴り、お昼の時間になりました。

お弁当を食べる場所には電子レンジがないため
家から持ってきた冷たい弁当を食べていたのですが
これも囚人ごっこにかかれば
受刑者用のしょぼい昼飯に早変わり。

早く出所して暖かいご飯が食べたいなぁ。
なんて考えながら、冷たいお弁当を一生懸命モリモリ食べて、煙草を吸って
13時ギリギリに工場に戻りました。

すると、なんという事でしょう。
シャブ中がいません!

普段、折り目のついていない袋をワタシのほうまで流してきても
ヒトコトも謝らない連続放火魔さえもが
「これじゃあベルトコンベア動かせないよね〜」
ワタシに話しかけてきました。

そしてさっき煙草吸ってたけど、喫煙所にいた?
と聞かれたワタシは、こう言ってしまいました。

シャブ中さん、煙草は吸わないから喫煙所に来ないですよ〜


シマッタ!!!


ふだん囚人ごっこをしていたせいで
シャブ中さんの事をリアルでもシャブ中さんと呼んでしまいました。

やばい!どうしよう!

一気に心臓が背中のほうまでグルンと巻き上がってくるような感覚がしました。

でも、普段からトロい連続放火魔
きっとこの発言は聞き逃してくれる!

と、思ったら、右斜め前でいつも袋に折り目をつけている万引き犯(ちょうギャル)が

「え!あのひとシャブ中なの!?きしょいんだけど!!!!

と、大きな声で叫びました。

万引き犯の発言を引き金に、普段は静かな作業場が
「確かにいつも独り言うるさいよね」「えーやだこわーい」「おクスリやってると黒くなるって本当なんだ〜」
と、一気にオバちゃんたちの井戸端会議状態に…。

いたたまれなくなったワタシは
まだベルトコンベア動かさないならちょっとトイレ行ってきますと言って
そのまま脱獄しました。

バックレはよくないよ


それから何度か携帯電話には
「デーモンです。」という、
デーモンさんからの留守電メッセージも入りましたが、ことごとく無視。

近所だったため、誰にも見つからないように
家の近くでは下を向いて歩く日々が始まりました。

まるで指名手配班です。

どうしてシャブ中さんが昼休みに帰ってこなかったのかは、わかりません。
そして、あれから作業場がどうなったのかも、わかりません。

3年たった今でも、某大手印刷会社の名前をみるたびに
ワタシは、あの刑務所での日々を思い出します。

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